今年も紅葉が少しずつ始まっています。写真は、交流の家にあるナナカマドの木です。
規則的な並びで美しい葉です。5月頃枝の先にまとまって咲く白い花が咲き、緑色の実ができはじめ、9月になって実が橙色に変化していきました。もうすぐ葉も実も綺麗な赤色になるでしょう。
このナナカマドの実には、とても不思議な性質があります。この実は熟しきっても腐ることはなく、やがて葉が落ちても、ずっと枝の上に残るのです。白い雪景色に映える赤い実とのコントラストはとても美しいでしょうね。
ただ、ナナカマドのこの可愛い実には、毒があると言われています。また熟していないと非常に苦いので、鳥たちがすぐに食べにくることはありません。しかし、冬に雪が降り、冷凍と解凍を繰り返していくと、毒と苦みが抜けていきます。そして、食べるものが少なくなった冬、この実は動物たちが冬を生き延びるための貴重な食糧のひとつとなるでしょう。
ナナカマドの実が腐敗せずに赤く美しく保たれる理由は、現在食品の保存料としても広く利用されているソルビン酸という成分が実に含まれているためだそうです。
もしかしたらナナカマドは、完全に熟しきった頃にきちんと食べてもらえるように考えているのかもしれませんね。
FROM:しまさん
ナナカマドの紅葉が始まりました。
2017.10.01